ぼくだけが知っている

小学四年生のあるクラスのはなしなんだけど、がやがやしているばかりでなく、なんだか芯がおとなっぽいこどもたちの物語。でもゆっくり考えてみると自分の芯の部分って小さいときからあまりかわっていないんだよな。。だからそこで繰り広げられているドラマは、小学四年生というみかけのあどけなさでみやすいものになっているけれどシリアスで大人が読んでもおもしろいものになっている。だからといって小四としてのリアリティがないかというとそうではなく実際に現在小四の息子、そしてちょっと前に小四だった現在中一の娘にとってもするどいところをついてくるおもしろい読み物だったよう。最初クラスに投げ込まれるかのようにいっぺんに複数の子供がでてくるので、流れにのるのに少し時間がかかりましたがなれてしまえば、優れた群像劇をみる楽しさを充分味わえた。

ぼくだけが知っている (1) (小学館文庫)

ぼくだけが知っている (1) (小学館文庫)