八二一さんの写真集出版記念展

枡野浩一さんの本につけてある写真がすてきで、注目していた八二一さん。(はにはじめさん。男女の写真ユニット。)

ネコ写真を撮っておられる内に縁ができた猫「はっちゃん」の写真集

はっちゃんち。

はっちゃんち。

「はっちゃんち。」が半年ほど前にでて、すごくすてきだったんだけど、ホームページをみていると、はっちゃんをモデルに新しい写真集が出ることになり、その出版記念展が大阪中津の喫茶店カンテ・グランデ本店で行われているということでのぞきにいった。

821.jpgカンテの本店は、落ち着くときいていたのだけど、本当にお店のある地下の階段におりていくところにも一杯緑が植わっていてほっとする。そして、喫茶ではあるのだけど、ギャラリーと独立しているようで、展覧会だけみにいく、ということも可能だった。

私がいったときは八二一さんの女性の方がギャラリーにおられ、いろいろおはなしできとても楽しい時がもてた。(どちらかがいらっしゃるようです。)八二一さんのつくられた本たくさん読んでいるし、枡野さんの話もいろいろしたりして、なんか自然に言葉があふれました。(こういうケースは珍しいのですが。。たいがいサイン会とかでなんの話をしていいのかわからない状態になってしまうので。)

ショックなことに枡野浩一さんのすぐれたコミック評論で八二一さんの写真とのコラボレーションもすばらしい

漫画嫌い―枡野浩一の漫画評(朝日新聞1998?2000)

漫画嫌い―枡野浩一の漫画評(朝日新聞1998?2000)

「漫画嫌い」という本が絶版になったようで、「あの幻の本 こちらで販売」みたいな感じで並べられていた。よい本なのになぁ!!!

今度八二一さんたちが出された

はっちゃんて、

はっちゃんて、

「はっちゃんて、」もとってもすてきな写真集。本当は昨日も「あと40分ほどではっちゃんが来ます」とおっしゃっていたのに、時間の都合ではっちゃんとは会えなかったのだけど、もうはっちゃんに会って遊びたくなってしまう本です。もう一回はっちゃんの在廊中にいきたいくらい!とってもきれいで、写真みてるだけでなでたくなってしまうような猫。

↑この記事をココログに載せた時のおはるさんのコメント(2004 10/15)

ご無沙汰してます。八二一さんとは実はちょっとご縁がありまして(と云ってもほんと間接的なんですけど)、今回の個展も今週末にでも伺おうかと思ってたところでした。ほんもののはっちゃんはほんとおとなしい美猫ですよー。「漫画嫌い」も面白い本で、僕もこの一冊のお陰で何人かの漫画家と出会ったのに、絶版とは残念です。ちかい将来の文庫化を期待します!

日本のおしゃれ展

先週の土曜日、JR京都伊勢丹で開催されている「池田重子コレクション 日本のおしゃれ展」に。着物ってとにかく帯揚げ、帯締め半襟帯留め等部品が多いからあわせかたの遊びってすごくあったのだなぁ、すてきだなぁという感想をもつ。

わたしが一番心惹かれたのはお酉さまの夜の半玉のお座敷着。ゆきだるまのおばけみたいなのだとか、カラフルな傘をもって洋服をきた女、だるま、影絵などが着物いっぱいに描かれていてタピストリーみたい。贅をつくす遊びの文化ってすごいもんだなぁ。。デフレ的なノリで質素にするよりこういうノリの方が絶対おもしろいものがどんどん出て来るだろうな。。。

池田重子さんのページはこちら

高畠華宵展

JR京都伊勢丹の美術館「えき」で、高畠華宵展。

たしか竹久夢二とかの絵が好きという話をしていた時に教えてもらったこの高畠華宵、その所蔵品がおいてあるという弥生美術館のサイトではじめて彼の絵をみたときはあやしさに圧倒された。今回「大正・昭和☆レトロビューティー」という副題もつき、その時代のデザインとかへの興味がすごくあったので、ぜひとも自分はいこう!と決めていたのですが、知人が同行しようかな、といったときは「かなりクセがあるかもしれないし、好きかどうかわからんよ。。」などと弱腰を決め込んでしまった。

結局知人は時間の都合でいけなく、一人で行ったのだけど、いやーもうとても満足!ほんとにあやしげな中性的な軍服着た絵とかもあったのですが、わたしの心をすごくうったのは、双六!ちょっと次の時間に追われてみていたもので、メモはとれなかったので不正確にしかお伝えできないのですが、「没落」だとか「病気」だとか「事業に成功」「玉の輿」とかいう言葉と絵の直接的な感じがもうおもしろくておもしろくて。。高畠さんの語録とか読んでいてもくすっとなることが多く、高畠さんってああみえて(とは不遜ないいかたですが、)ユーモアのセンスもかなりおもちだったのでは?などと推測。

若い頃にはお伽劇団に参加していてたまたま具合が悪くなって卒倒してしまい、それが新聞に載って郷里の家族に叱責されたり、夢のような御殿をつくってそこに住んだり、そこの維持がままならなくなったり。。晩年近くには自殺をおもいつめるまでに至ったものの第二のブームがきたり。。とか本当にアップダウンの激しい人生!雑誌社との金額交渉をめぐる華宵事件だとか、ほんとにはじめて知った事実が続々。とても楽しい展覧会だった。

そして今回のみどころはやはり着物!高畠さんは着物のデザインにすごくたけておられたそうで、そのあわせかた、その柄、いずれもとってもすばらしかった。飾ってあった着物は今 若い女の子がきているアンティークきものの感じ。気やすさということも考えたデザインでシンプルだけどあでやか!絵に描かれた着物のあわせかたもとってもおもしろく参考になった!すごくセンスいい!

こんなにすばらしい展覧会なら知人も一緒にみてもらって全然問題なかったな、一緒にいって華宵さんのことをしってもらえばよかった!とつくづく思ったり。。

華宵さんの美術館は四国にもあるよう。 ここ

windshipさんのコメント

高畠華宵展、見開きの新聞記事で知り
きっと、ぽんさんのところで話題になるだろうと期待していました!
先月末、京都駅に行った時もポスターを見たりして
行けないながらも盛り上がっていたのですが
いろいろわかってうれしい。。。
絵は少しは知っていたものの、
人となりとかはぜんぜんだったので、
双六の題(?)時代を感じたり、
人生双六を連想したりすごく可笑しいです。

私のレス

そうそうほんとに 人生双六!おかしかった!
もうひとつスポーツ双六もあったのだけど
あんな なよやかな絵を描いている華宵さんなのに
「Go Go スポーツ!」みたいなあおりの言葉もおもしろかったし。。

そうそう一世を風靡した文具類とかもよかったなぁ。。なんか乙女っぽくて
その時代の女学生とかに思いをはせたりして。。

最後竹久夢二とかのもきてました。
もし余裕があったらみにいってみて!
本当に楽しめる展覧会だったわ!
あんなにくまなくみて いちいち笑みが
こぼれてしまった展覧会も珍しいよ!

あのふっくらした感じの特有のタッチ&色遣いの絵以外にもポスター的なものもあって
そっちの方が親しみやすいかも。。

しまにゃんさんのコメント

華宵さん、昔大好きでした。(って今は違うのか?)
戦前の良かった時代の雰囲気がして、華やかでいいですね。
今回の展覧会は「絵」だけだと思っていたのですが
着物も出品されているんですか?
それはちょっと注目ですね!!日曜に覗いてこようかな?

私のレス

着物そのものは一点だけなんだけど、
「華宵ときもの」という趣旨のコーナーがあって
きものの話がまとめられていたよ!
すてきなアンティークきもの着て見に来ていた若い女の子もいたわ。

ご両親が宇和島出身のどどさんのコメント

華宵さんって、宇和島出身なんですよね。
母から「この人は、宇和島の人なのよ〜」と何度聞かされたことか。。
絵を見るたびに、「宇和島の人なの〜」と聞こえてきます。

どどさんのご両親のことをたずね、内子か宇和島に行こうとしている旨を書いた私へのどどさんのレス

内子には行っていませんが、宇和島もいい所ですよ。
幼稚園のころ、母の入院で半年くらい住んでいましたが、
いろんな思い出がたっぷりつまっている町です。
幼児期の記憶で、一番覚えている事が多い時代かも。
是非、行ってみてくださいね。

リスベート・ツヴェルガー展

友人K子さんが京都伊勢丹で絵本原画展が開催されているリスベート・ツヴェルガーという方の熱心なファンで、絵本を何冊ももっておられるほどであることを知り、展覧会に同伴。どの作品もおもしろかったけれど、特に興味をもったのは「鼻のこびと」という絵本と「不思議の国のアリス」。透明感あふれるきれいな線の原画がいっぱいで独特のムードがある。

鼻のこびと

鼻のこびと

Alice in Wonderland

Alice in Wonderland

  • 作者:Carroll, Lewis
  • 発売日: 1999/10/01
  • メディア: ハードカバー

雪舟

windshipさんがボードで

今日、友人に誘われて、国立博物館の「雪舟」に行ってきました。
雪舟といえば、涙でねずみの絵を描いた逸話ぐらいしか知らなかった私です。
まして、展覧会があることなどさらにしらなかったのです。

チケットには、
「見逃せば、次は50年後。それまで待てますか?」
などと念のいったコピーが付いていて
サブタイトルには、「ひとは彼を画聖と呼ぶ」(画聖の横にはカリスマのふりがな)
という仰々しさです。

おやおや、と思いながら入った会場は、午前中だったのに
もはや、すごい人だかり。
年代順に別れた部屋を通っていくのですが、
最初から、小僧・涙・ねずみのイメージをやぶる
大作、みたことある!作の数々。

岡山で生まれ、京都・相国寺で、修行をするかたわら
絵を習いめきめき腕を上げていくのですが
50を前に、遣明船で、念願の中国に渡り、
より磨かれて、数年後帰国し、80の半ばを越して天命を全うするまで
多くの弟子を育て、たくさんの名作を残しています。
そして、狩野派長谷川派などの人々にとっては、
文字通り、画聖ーカリスマとしての存在だったようです。

初日にあれだけの人が集まるということは
私が、無知だった事の証明のようなものですが
おかげで、すごい画家!ということが、ストレートに入ってきてうれしかったです。

展覧会って、一人の人の作品の変遷を見ると同時に
魂のきらめき、葛藤、逡巡、昇華のようなものもおのずと見えて
疲れるけど、ずしっときます。
なんか、また、頭上がらん人が増えたな、という感じです。。。