グレース・ケリーに対して、クール・ビューティでとっつきにくいというイメージを勝手に持っていたが、この作品ではこんな美人がコケにされてますよ、みたいなコメディ部分も担当。お飾り的でない魅力があった。
ヒッチコックのものによくある周りのものに理解されずに追い込まれる苦しみというテーマが観客をも巻き込んで繰り広げられる。
衣裳はイーディス・ヘッド。ケイリー・グラントのチーフを使った装いや、グレース・ケリーが場面の転換とともに変えてくる衣裳など、絵になる感じで面白い。アカデミー衣裳デザイン賞にノミネートされたようだ。
ケイリー・グラントが気配なく仕事をするような意味の「猫」といわれた元盗賊役で彼の飼っている設定の黒猫の登場あり。