バスター・キートン

「ローマで起こった奇妙な出来事」*1に出てきた晩年のバスター・キートンをみて、キートンに興味を持ち、キートンの「探偵学入門」、「将軍」、3巻からなるドキュメンタリーを観る。

 

キートンの探偵学入門 [VHS]

キートンの探偵学入門 [VHS]

 

 

キートン将軍 [VHS]

キートン将軍 [VHS]

 

 

バスター・キートン/ハードアクトに賭けた [Laser Disc]

バスター・キートン/ハードアクトに賭けた [Laser Disc]

 

↑みたのはVHS 3巻セット DVDにはなっていない模様

 

子供のころはチャップリンの放浪紳士っぷりが好きで、そのライバル、笑わない男キートンか・・くらいの印象を持ってしまい、キートンとのちゃんとした出会いが遅れてしまったが、今回拝見してあのハンサムがベタベタした表情の変化とかなしに、乾いた感じでアクションで笑わすスタイリッシュさをとても感じた。映画に出てくる人がキートンだけに限らず大いに巻き込まれ、老人やヒロインでも容赦なく薬缶のお湯(水だったのか?)をかけられたり大水を浴びたりして、そのリアクションが近年のリアクション芸みたいにしつこくなく、瞬間瞬間のリアルな感じでとても面白い。(「将軍」のヒロインのインタビューによると、そのようなことが起きるという打ち合わせなしだったらしい。)キートンのタイミングのとりかたもすごく、軽業師的な面白さがある。メイキングをみて、つい現代の眼で映画の上でのトリックかと簡単にみていたものがほとんどキートンが体を張ってやっていたり、大掛かりな機関車のネタも、機関車を借り切っての実写と知り驚くことが多かった。ドキュメンタリー2巻に出てきた彼のセンスとMGMの考え方があわなかった不遇の時代、そのミスマッチさがよくわかった。機械いじりが好きで家でも小さな機関車で配膳するシステムを作ったり。。映画作りも純粋に好きなことを邁進させ経済生活に頓着していないイメージ。 「ローマで起こった~」の姿とあいまってますます好きになった。