田中登監督の、エロスとタナトスの隣り合わせ感、この映画でも濃厚。「屋根裏の散歩者」*1ではタナトスがあるからこそのエロスを感じたけれど、この映画では、エロスに内在するタナトスを感じる。グレゴリオ聖歌のくだりのいたいたしさの良さ。
72年頃の新宿の姿。当時トルコ風呂と呼ばれていた場所で働く女性たち。主人公級の女性の、地に足着いた生活ぶりなどにたくましさを感じる。映画に出てくるといつも注目してしまう都電の引き込み線。そこに点描のように出てくるフーテンの姿。「アッと驚くタメゴロー」という「ゲバゲバ90分」のコントを思い出す。
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