山師トマ グレバン蝋美術館

CBS SONYから「ジャン・コクトー・コレクション」として発行されたもの。
「山師トマ」はコクトーの原作。「グレバン蝋美術館」はコクトーが本人役で少し出てくる。
「山師トマ」はタイトルだけみているとすごく生活力のあるおっさんの話のような感じだけど、繊細な雰囲気をたたえたトマという若者が主人公。そこがミソなんだけど。現実逃避のため空想の世界に生きていくところは、「恐るべき子供たち*1とも共通しているなあ。
フランス映画の底に流れるうっすらとした悪意とか、虚無感みたいなものが割合好きなので物語にずっと惹きつけられた。
「グレバン蝋美術館」はジャック・ドゥミ監督作品。(あとJ・マッソンという名前も記されている。)もともとこちらが見たくて借りた。蝋人形たちが自分のモデルになった人間を探し出そうとさまよい歩くというストーリーで、ジャック・ドゥミらしいかわいらしさ、ほほえましさ、才気を感じた。