溝口健二の文楽もの「浪花女」のあらすじが載っているということで、家の奥まった本棚から出してきてみていたのだけど、自分の知らない、公開当時の「赤線地帯」の音楽をめぐるやりとり*1や、山田五十鈴や依田義賢などいろいろな身近な人からの寄稿がヴィヴィッドでおもしろい。そして、溝口の助監督も務めた増村保造の溝口論がおもしろい。(関東大震災後関西に移り住み、江戸っ子センスで関西のリアリズムを描く。。ということでの谷崎潤一郎との共通点など)増村保造、映画も決して観る人を退屈させないが、文章の流れもシャープで魅力的。
- 作者: 西田宣善
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 1991/08
- メディア: 単行本
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