Q&A

まわりの人が恩田陸さんをほめるもので一度読んでみたかったのだけど、これはとっかかりとしてとてもよい本だった。あるスーパーで起きた大惨事の謎を質問と答えという形ですすめていくこの作品。話題も身近だし、どんどん読ませる。全体像をいろんなところからの光によって描き出す手法とてもよい!楽しめ一気に読ませる。

Q&A

Q&A

しかたのない水

たしかテレビ「週刊ブックレビュー」で話題がでていて興味をもったのでよんでみた。井上光晴にこどもさんがいてその方が荒野さんというというのも新鮮だったしタイトルもいい感じだったので。フィットネスクラブを中心にすえて、そこに来ているいろいろな人のドラマを交差させている本。興味をひかれる書き方だし次々続きを読みたくなるし、おもしろいし、さらっとしていて、なんかでてくるひとにいまひとつ愛情がもてないのはにやっとしながら読んだりしてそれはそれで楽しめるのだけど、あと一歩踏み込んでほしいようなところもあった。でも読んでいる間ずっと楽しめる本だった。

しかたのない水

しかたのない水

漢方小説

最近仕事をかわって小説を読むのがめっきり減っていた自分。環境の変化についていけず落ち込んだりすることも多かったけれどこの本はそんな自分にうってつけだった。読みやすいし身近。表現とか「考え抜かれて書き込まれた」という感じでないところもあったけれどとにかくさらさらとたのしめなんだか元気になれる本。

漢方小説

漢方小説

またたび

伊藤さんの「良いおっぱい、悪いおっぱい」などの出産、子育て本、本当に大好きで参考にしてきた。今手元になく、ちゃんと引用できないのだけど、「ぐうたら」や「ずぼら」を基本にやっていきましょうという感じで私もずっと実践してきている。そして、この「またたび」。伊藤さんのお嬢さんも三人になり、上のお二人はかなり大きくなってらっしゃるけれど、現在イギリス人男性と娘さんたちとカリフォルニアで生活されており、その日々を食事のことを中心に綴られています。伊藤さんは本当はすごく考え込んでしまうから育児に「ずぼら」や「ぐうたら」を提唱されたんだなとよくわかる本だったし、「ごはんを家族のために作るのがめんどうくさい」と度々思われながらも、「そう思うのはあぶないな」と色々工夫してそれを乗り越えてきておられる。いつも自分にとって痒いところに手が届くような、そして上からものをいうのでなく、ご自身も苦闘しながら書かれている文章はとても大好きでこれからも著作を読んでいきたいなと思う。

またたび

またたび

誤読日記

2000年春〜2004年秋まで、週刊朝日アエラに連載されたブックレビューの単行本化だそうですが、ボリュームも楽しめるし、批評の笑えるタッチがなんともいえずよろしい!取り扱っている本も読んだことはなくてもああいう本だろうな、と知っている本が多くて楽しい。ただくさしているだけでなく、ほめるところはきっちりほめておられるからその珍しくもほめられている本をぜひ読んでみたくなったりする。クールで熱い、なんか人柄がしのばれる斎藤さんの本。次回作も楽しみ。

誤読日記

誤読日記

マエストロ1

さそうあきらさんのコミックはやはり音楽の世界を描いた「神童」*1もよかったのだけど、「マエストロ」も傑作。なんか出て来る人がみんな渋くて、うわついてなくていい!主人公のコンサートマスターもはじめ冷たく見えるのに実はオーケストラをまとめるために中間管理職的な苦労もしていてなかなか楽しめる。つづきが楽しみな本。

マエストロ (1) (ACTION COMICS)

マエストロ (1) (ACTION COMICS)

浄土

町田さんはなんと上手に日常を表現できる人なんだろう!彼のエッセイなど読んでいると会社を3日でやめたようなことが書いてあるのだけど、会社のはなしもすごくリアル。そして「仕事のできる女性」の立場ではなしがすすめてあるのがとってもおもしろい。怪獣の出てくるような話でもすごく現実に即した書き方ができ、でも固有名詞のつけかたなどはものすごくかっとんでおり、それがまたとっても心地よい。町田さんの本は読了してしまうとさびしくなる。もっともっといつでも携帯していたくなる作家さんだ。

浄土

浄土

アイドル万華鏡

初出誌の性格からだと思われるけれどかなり扇情的にまとめてあるけれど、基本的には常にクールに低姿勢でアイドルをほめ殺したりからかったりかなりしているのがひとつの芸域に達している感じ。あまり親しくない人に「どんな本読んでるの?」なんていってのぞかれたくないような種類の本だけどすごく楽しめてしまった。

アイドル万華鏡

アイドル万華鏡