夏の妹

返還直後の沖縄を舞台に沖縄と本土のことを語った映画、っていうのは全く知らず、みうらじゅん氏のお好きな栗田ひろみさんが出てくる大島渚の映画、ということでみはじめた。栗田さんやりりィ、殿山泰司さんの魅力で最初は大島渚の映画にしては観念的でないなーと思っていたけれど、途中から、どんどん問題意識啓発っぽい雰囲気になってきて、大島渚らしい政治×軽いエロスみたいな空気が流れる。みんなが頭でっかちになっていくシーンでは(たぶんそれがこの映画の伝えたい部分だろうし、大島監督の映画は結構その色彩強いものが多いなと思うのだけど)ちょっと気恥ずかしさもあった。りりィは、「わたしは泣いています」でしか知らなかったが、すごく少女っぽい魅力があった。(あとで調べたら、最近出ておられる作品をそれと気がつかずにいっぱいみてた。)戸浦六宏さんが、沖縄の音楽をする照屋さんの役なんだけど、沖縄の音楽が本土にちゃんとはいってきている今みると、そこで本物の沖縄音楽の人を使った方がよかったかなとか思ってしまう。あとだしの考えだけど・・・栗田さんはめちゃくちゃかわいい!70年代ものらしい感傷のあるような音楽もあいまって、あの時代の青春もの的なテイストもなんだかいい。自分のみた大島監督の作品の中でかなり好きな順位が上だと思う。

夏の妹 [DVD]

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