若者殺しの時代

若者殺しの時代 (講談社現代新書)

若者殺しの時代 (講談社現代新書)

すごいタイトルがついているし、大人にならない大人が若者の場所をなくしているというような時代批評的なことも書かれているけれど、自分より5つ上の1958年生まれの著者が体験した80年代(=昭和末期)の話は、回顧的に楽しい。しかし、人間って細かいこと忘れているんだな・・「一杯のかけそば」のきっちりしたストーリーなんてすっかり忘れていた!回顧的なばかりでなく、週刊文春連載の「ホリイのずんずん調査」でみせてくれる調査・分析力も生きている。漫研をめぐる人々の印象の変遷などとても興味深かった。