四十八歳の抵抗

上述の「おそめ」に、この映画の中に銀座の「おそめ」がちょっと映り込んだり、「おそめ」風のお店が出てきたり・・ということが書いてあったので、みてみた。その部分はごく一部だけど昭和30年代初頭の社会風俗を楽しめた。吉村公三郎監督の映画はわたしがみてきたものはどれも人をひきつけるものもあり、うまくまとまっていて、シニカルな後味が適度で心地良いような印象がある。昔の四十八歳だから、現代のその年齢の人よりぐんと老けているけれど、社会的責任は持たされているし、なんとか遂行もしているけれど、まだまだ枯れ切っているわけではない、あがきみたいなものがあるのは今と同じ。気持ちがびんびん伝わってきた。対子供ってことでも、今四十代の自分にはなんだかよくわかる話で・・うまく描いているなぁと思った。船越英二の悪魔っぷりはエンターテイメント性にあふれていた。(all cinema