地球で一番幸せな場所

10歳ってなんてすてきな年齢なんだろう!姿かたちはまだ子供だけどその精神はかなり完結していて、透明で。この映画は私の大好きな10歳をじっくり味わえる。
舞台はベトナム ホーチミン。主人公の少女が出くわす射るような視線とか、こどもの世界の厳しさとか、主人公の持っているすてきな空想の世界への世間の無理解とか、世界は全然甘くないのだけど、その表現がきっちりしているのがとてもよくて、撮り方もちょっとドキュメンタリータッチと思うようなストイックさで、でも厳しいばかりのはなしでなくて、ちゃんと少女が夢を紡いでいて・・ホーチミンの風景も、脇をつとめる人たちも丁寧に描かれていて・・ああとってもよい映画だった。

日本語のタイトルや売り方はちょっと甘すぎて、この映画のためになってないような・・原題の「フクロウとスズメ」の方がずっといい。
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