名作の誉れ高いこの作品、いつかはみなければ、と思っていたけれど、ちょうど医院の待合室で読んだ週刊誌で三浦しをんさんが、群像劇の決定版みたいな感じですすめておられる文章を読んで、今がチャンスと観てみた。
音のテンポのとりかた、フランキー堺さんをはじめ勘のよさそうな出演者たちの躍動感、本当にすばらしい!(しをんさんが、裕次郎だけは・・って書いていて、そこも確かにと思った。そう思ってみたからかな・・でもそれも含めてしをんさんは愉しまれているのだけど・・)
「にっぽん昆虫記」を観て以来、大変気になっている左幸子さんもすばらしい!ゴールデンタイムのご意見番的な番組にでておられた姿でしかリアルタイムでは存じ上げてなかったけれど、後おいで彼女の出てくる映画を観るとどれもかわいらしさとたくましさの混在ぶりがとてもすばらしい!「飢餓海峡」もよかった。
出演者の確認がしたくて、wikipediaを眺めていたらなんだか妙な魅力を感じてしまった相模屋の息子の徳三郎が、三谷幸喜作品でいつも気になっている(「今夜、宇宙の片隅で」の楠のおやじや、「ラヂオの時間」のマネージャーなど)梅野泰靖 さんで、本当にびっくりした!お若いときあんな感じだったんだ!いやーでもお若いときからいい味だしておられます。
wikipediaの記事は本当に充実していて、寺山修司への影響の話もおもしろかったし、幻のラストのはなしは、絶対監督の意向どおりやったらよかったのに・・と思った。(ちょうどそうすれば始めのシーンとつながるし・・あの始めのシーンもものすごくよかった!)さらに、wikipediaに「栄光なき天才たち」というコミックのことも載っていたけれど、これは友人が前からすすめていてくれていたものなんだよねー。違うルートでまためぐり合いっていう現象、心惹かれる!
映画の話に戻ると、若き岡田真澄がまた男前で・・ちょっと岡田准一くんみたいだった・・そうそう落語からのお話も多くてドラマ「タイガー&ドラゴン」で使われたストーリーもでてくるので多層的に楽しめたのでした。