にっぽん泥棒物語

素晴らしかった。骨太でおもしろい。人間が個人の都合を乗り越えて社会のための行動を起こすことができるか、それを高邁すぎる形でなく、三國さん演じる職人肌の泥棒が主人公という設定で描いていて、楽しい。(戦後すぐの設定でもあるし、結構泥棒に対してもこっちも許容する気分でみていける。物騒なことはしないし、テキパキ、牢にはいるのもわりきっている感じでそのサバサバ加減も気持ちいい。芯の部分が信頼おける感じだし、故郷への想いは物騒でない「スカーフェイス」みたいなところも・・)

ベースになっているのは松川事件を思わす事件。三國さんがずっと福島の言葉で話しているのも印象的。

愛すべき空気がとてもよく、大好きな映画となった。「第16回ブルーリボン監督賞および日本映画記者賞受賞。1965年キネマ旬報ベストテン邦画4位」という栄えある成績であることもよくわかる。

twitter井嶋ナギさんの投稿で、この映画の福島刑務所として出てくるシーンが千葉刑務所だと知る。本当立派な建物だ。↓

https://twitter.com/nagi_ijima/status/1217448162010382336?s=19

にっぽん泥棒物語 [VHS]

にっぽん泥棒物語 [VHS]

  • 発売日: 1999/03/20
  • メディア: VHS

赤線最後の日 -昭和33年3月31日ー

昭和49年のにっかつロマンポルノで、その当時の若者がこの辺は赤線で、とロケで訪ねるドキュメンタリー的な、割合親切な説明のシーンからはじまる。

「マル秘色情めす市場」*1での乾ききった様子がアナーキーな感じでかっこよかった芹明香さんが、またまた情もへったくれもないドライな女に。
風間杜夫さんの学生姿が初々しく。

こちらのブログを拝見すると新宿二丁目の赤線の最後の営業は3月31日よりくりあがるとのこと・・

yahoo movie

「神戸の映画」大探索というページに?つきで、この映画のロケ地として福原があがっている。検証が不十分のようだけど、詳しく知りたい。