ビデオジャケットより
水俣病をひき起こした公害企業チッソに対して立ち上がった、水俣病被害者たちのはじめての記録映画。一九七〇年代、公害問題の拡がりとともに全国で上映され、水俣病の裁判や運動への関心を集める大きな力となった。
一緒に貸してもらった「土本典昭フィルモグラフィー2004」という小冊子によると、土本の水俣とのかかわりは1965年「水俣の子は生きている」(日本テレビ)だが、本格的な取りくみは東プロ(のちの青林舎)のこの作品からだという。
鹿児島県出水市で、魚が売れなくなるからと市からの水俣病かくしがあったエピソードからこの映画ははじまる。こういう体質、問題、現代でもなおここかしこに息づいてると思う。
石牟礼道子さんの詩を引用しての運動、ごく最初の時期から石牟礼さんはかかわっておられたのだなと思った。
チッソの株を患者が所有することによって株主総会で患者のはなしをきいてもらおうとする一株運動、その運動と裁判とのかねあい、人が集まって何かをするときそれが永遠にはひとつの考えでつながるわけではないというのを暗示しているような気がした。
水俣-患者さんとその世界-〈完全版〉 [IF
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