東京フィアンセ TOKYO FIANCÉE

ベルギー情報サイトの紹介
日本で幼年期を過ごしたベルギー人女性アメリ―は日本を去ったあとも、日本に憧れ大人になって再度日本にやってきた。当初アメリ―が日本を絶賛しているシーンはこそばいくらいだけど、ちょっといい気持ちになってしまう。カメラが追うものは外国から来た視点でみたらおもしろいだろうなと思うような愛すべき日本の風物。でも、短期滞在の外国人観光客の方に称賛されているような、きちんと評価はされているわけではないよなという不安みたいなものがもたげる。
とても優しい現代的な日本人の男の子と付き合うようになり、婚約もするが、深く付き合っていくと彼の日本人らしい言動の数々(あまり自分を表現せず、周りにあわせて、食い違いなどはとりあえずあやまってやり過ごす・・)に違和感を覚えていく・・

アメリ―はフランス語家庭教師として彼と出会うのだけど、彼の属しているフランス大好きサークルへの違和感をおぼえる。お互いに、勝手な「フランス」や「日本」というイメージに恋愛しているのではないか・・という気持ち。これとてもわかる感じがする。ひいては自分自身が異郷で心を動かす風物に出会ってうれしくなって激写している時なんかも、上っ面でしかないなというようなことへの反省の気持ちまでもたげてくる。でも、自分の理解は表面的でしかないけれど、とりあえず好きというような気持ちからスタートするしかないというような心持ちにもなる。

ベルギー人の彼女から見ての日本、みたいなのは例えば彼のお母さんのメイクも能面のようだったり誇張されたものではあるけれど、日本の風習や振る舞いがなるほどこういう風に見えるかもしれないな、ベルギー人が筆をとって描いた日本をちゃんと映したものであるなと思えたりした。