文章になんか含羞に満ちた人柄がでていてとても楽しい。読み手を少々選ぶだろうし面と向かったら鋭すぎてつきあうの身構えそうだけど(松尾さんは日本一腰の低い注目クリエーターとプロフィールには書かれているが。。)その感性はうなずくところが多く読んでいて楽しかった。
- 作者: 松尾スズキ
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2001/03
- メディア: 単行本
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ある博識な人に美術のことなどがわかる楽しい本はないかきいたところこれを推薦してもらう。もとはちゃんとしたところにいたのに今ではあやしげなビジネスのただ中。。しかし一本筋の通った仕事ぶり。。という設定は浦沢さんの「マスターキートン」に相通じるところがある。「マスターキートン」ほどお人好しじゃないけどなかなか楽しめる。とりあえず5.7.9巻を読んだけれど、飛び飛びでも充分楽しめる!
ギャラリーフェイク: ペルシャの秘宝 (5) (ビッグコミックス)
ギャラリーフェイク: ニンベン師 (7) (ビッグコミックス)
ギャラリーフェイク: ガウディズ・ゴースト (9) (ビッグコミックス)
★メモ
2005/11/3かなさんがメールでお勧め本を書いて下さり、ネットに載せていいとおっしゃってくださっていたが、「ギャラリーフェイク」つながりの部分はこちらに。
「ギャラリーフェイク美術館」(小学館)。これは漫画「ギャラリーフェイク」で取り上げられた美術作品の内18点を選んで解説したもの。写真は全てカラーだし、その作品を所蔵している美術館、画家の紹介までくっついて「美術入門」って感じがします。
さらに「ギャラリーフェイク」でも取り上げられた画家として
印象派の代表画家モネ。積み藁、睡蓮など光が時間と季節で移ろいゆく様を描いた一連の作品で有名。そんなモネですが、実はこれらの絵を描いたのは自らが作ったもう1つの作品、「庭」の資金づくりのためだったとか。その庭の写真集が「モネが創った庭」(日本経済新聞社)。「シヴェルニーの庭」と呼ばれるこの庭の四季折々、そして色とりどりの世界を満喫できます。解説文もついてますが、それを読まなくても目で充分楽しめる本です。
2点目はオランダの画家で現存する真筆が30数点しかないフェルメール。活字中心の本で「盗まれたフェルメール」(新潮新書:朽木ゆり子)を。フェルメールの絵は、過去何度となく盗難にあっていますが、現在も行方不明のままの「合奏」という絵を中心に美術品の盗難をめぐる実話、実情が書かれています。フェルメールを知らない人でも絵画に関心のある人は面白いのでは? と思います。フェルメールをお好きな澤村と同好の向きには「赤瀬川原平の名画探検 フェルメールの眼」(講談社)もオススメ。フェルメール全作品がカラーで確認できますよ。