英国王のスピーチ

最近ずっと古い日本映画をみていたので久しぶりに現代に作られた洋画をみると新鮮で楽しかった。セットなんかも完璧だし。コミックの「エマ」とか英国好きの人は絶対楽しめるだろうな。英国の階級社会表現がふんだんで。クラシック主体の音楽もよかった。外側のつくりは完璧にして今の俳優さんが演じる魅力っていうものがあるなあ。歌舞伎みたいに。
思ったのは、物事って角度を変えれば全然違う物語が生まれるであろうこと。何で読んだか忘れたが、ジョージ6世の兄さん(あのぐりぐり目玉はどこかで見覚えがある・・と思っていたらガイ・ピアースだった。)とシンプソン夫人のこともえらい肩入れして愛を貫き通した、みたいな書かれた方をしているものもみたことがあるし。言語療法に携わるローグ氏と、よく芸能人の人が夢中になったと騒がれてしまう自称整体師とかとの境目ってなんなんだろうか。。とかいろいろ考えてしまう。
ローグ氏がオーストラリア出身というのもあってか、イギリスとオーストラリア資本でこの映画はつくられていて、言語療法士「シャイン」の俳優さんらしい。
そして王妃はヘレナ・ボナム・カーターティム・バートン映画でかぶりものだとか妖怪じみた役だとかばかりやっていてお母さんを悲しませているというようなエピソードを映画パンフで読んだ気がするが、久方ぶりにハイクラスな、でも彼女のキャリアが生きている役。
自らにプレッシャーをかけてしまうがゆえの苦悩の物語には特別の親近感をいつも寄せており、大変楽しめたし心に響いた。エリザベス女王の子供時代の女の子も風格ぴったり。

英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

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