トレマーズ

 

1990年 ロン・アンダーウッド監督作品

twitterで映画アカウントの方がほめておられたのだったか?動機がはっきりしないが、いつか観るつもりのメモに載せていたので借りてみた。

(→追記:ふや町映画タウンのおすすめに入ってたから借りたことにあとから気づく)

ジャケットからパニックムービーね、なんで借りようとしたのかな?という感じだったのだけど観てみるとうまい作りで全く退屈しない。

自分にとってリアリティを持つ犠牲が出るまで事態を軽くみて警鐘を鳴らす人間を相手にしない感じとか、みんなが我慢しなきゃいけないシチュエーションで耐性ないゆえに高まるストレス→ギスギスからの内輪揉めなども恥ずかしながら経験ずみでその辺の表現が丁寧なものだから他人事とは思えない心持ちで手に汗握ってしまった。それにもってきて類型的なパターンではこの人はこうなるというこちらの予断をうまく裏切ってくれる展開もあったりして作品にさらに引き付けられる。

闘うべき生物の造形はヤマタノオロチをちょっと思わすようなところのあるもの。地中におり、揺さぶられ、日常の安全地帯が脅かされる感じは地震も思わすが、闘えるところに妙味がある。

地震調査の女子研究者の配置も旧来の映画とはちょっと違う感じで好ましい。

ハリウッド作品あまり観ていないもので、「ミスティック・リバー」の刑事、という認識だったケヴィン・ベーコンのちょっとやんちゃな活躍ぶりも新鮮。ガンマニアの姿からは「ウィンチェスター’73」*1などの西部劇と近しいものを感じたし、ヒーロー一極集中でない形は「七人の侍」的な数々の好きな映画の香りも。

あとで調べてみるとこの作品、人気があり派生作品もたくさん作られているらしい。うん、なるほど。テンポも良かった。