暗戦 デッドエンド

 

「ザ・ミッション 非情の掟」*1(1999)の興奮冷めやらず同じくジョニー・トー監督の「暗戦」(こちらも1999)を。スタイリッシュさ✕面白み✕後口で本当に楽しませてもらった。クセになる。

音楽の感じや警察もので真剣勝負にはさみこまれるユーモアといった構造は時代ゆえか「踊る大捜査線」と同じ潮流も感じたけれど、お祭りぽくなり盛り込みすぎで散漫になってしまった「踊る〜」の映画版より何倍も出来がよい。アンディ・ラウ演じる犯人と警察交渉人のコンゲームの面白さ、双方のつらさ、心情、仕事の喜び、むなしさ、キュンとする感じなどさまざまな気持ちをしっかり、しかも冗長になることなく味わえ本当に満足。

「ザ・ミッション」にも出ていた近藤芳正さんをちょっと太らせたようなラム・シュウがこちらにも。いい味。

ふや町映画タウンでもきいたけれど、香港映画、こうして出てくる人の顔を覚えていくと加速度的に楽しめるものらしい。確かに邦画もそうだもんな。もっとみてもっと楽しみたい。

 

※追記 2022年12月 やはりジョニー・トー監督、アンディ・ラウ主演の「ニーディング・ユー」(2000)を鑑賞。こちらはラブコメ。2000年当時の香港の会社が舞台で、日本のラブコメをみているみたいにその当時の社会のさまがわざわざじゃないけど一番リアルに味わえるのがとても楽しい。アンディ・ラウ、コメディぽい演技も憂い顔もデキる男風もイケる。クールな表情なのに要領が悪いヒロインにも好感。恋の手ほどきをイアホンの遠隔操作で、というところ何かでみたことあるけどどの映画だったかな。。毎回堂々と再現があるので香港映画の当たり前として観ている。

「暗線」でもみかけていたラム・シュウや「暗線」の使えないが妙な魅力のある上司も登場。ジョニー・トーチームのものもっと観たくなる。

中国の経済特区の話が出てきたりして、俄に関心を持つ。違う国のことを知るには映画が一番。