香港映画の門を叩く

行きつけの名作ライブラリー的なVHSレンタル店ふや町映画タウンのおすすめとして香港映画が多数ラインアップされているが、あまり観ていなくて・・・9月に鳥取jig theater で「恋する惑星」を観た*1のをきっかけにちょっとずつ香港映画を観始めている。

 

まずはウォン・カーウァイが脚本担当の「バンパイア・コップ」(1987 ジェフ・ラウ監督)

こち亀」みたいな雰囲気の警察署とバンパイアの闘いなんだけど冒頭香港の街角がドキュメンタリーのように映るのが楽しい。そして、そこからの二人組刑事と乱暴者の対決。。小ネタが盛りだくさんで笑える。終わりになるにつれアクションが大ぶりになってくるけれど、いつも香港映画を観て感心するのは美しいヒロインも容赦なくすごいギャグシーンを演じさせられていること。振り切っている。

バンパイアの親玉は日本軍の亡霊で三宅一生という名の大佐という設定に。

途中導師的な人がバンパイア退治の闘いをみせるが、カンフー映画ぽい動きがかっこいい。でもそれだけでは終わらない。サービスの上にサービスといった気配。こちらはふや町映画タウンのおすすめ度☆。

次に観たのが「バンパイア・コップ」よりオススメ度の高い(☆☆)「ハイリスク」(1995 バリー・ウォン監督)

最初からとてもテンポが良くアクションと笑いの加減もうまくどんどんみせる。あらすじを読んでいる時は複雑そうと思った筋もテンポよくわからせる。すばらしい。

「バンパイア・コップ」でも刑事役だったジャッキー・チュン(紛らわしい芸名・・)が、スタントなしを銘打ってるのに実はジェット・リーをスタントに使っているスター俳優の役。テロリスト×ホテルでの宝石強奪というハリウッド映画っぽい大筋に、件のスタント疑惑をうまくからませ、観ているものが混乱することなく入り込め笑いながらドキドキできるうまさ。

私がこの作品を観るきっかけを作ったのはキャストの中にウー・マの名前があったから。ジャッキー・チェン主演のキャプラの翻案もの「奇蹟」*2でのジャッキーのじいや役や「上海の休日」*3でのおじいちゃん役が味わい深かったのだが、もうこの映画ではアクションありの大活躍。大快哉

そして、ジェット・リー。彼を愛した故人となった友人はこれを観ただろうか・・・とてもいい役。ジャッキー・チュンも情けないスター役とはいえやるときはやる!そしてまたまた女優さんの大活躍。アクションもだし、コミカルにおとしめられるシーンもだし。サービス満点で満足の一本だった。