トラック野郎 御意見無用

 

1975年 鈴木則文監督。

初トラック野郎。観たことなかったのにイメージだけ定着し、菅原文太さんが亡くなられた時、ほんとは読書家のインテリである文太さんがこの映画の主人公みたいな人物と思われている。。とやや不満だった。が、それは観るまでの意見。やはり大ヒットしてシリーズが作られた一作目。なかなか良かった。

相棒の愛川欽也氏のやもめのジョナサンなんて名前もあの時代らしいし、ジョナサンが元警官で現職時代は必死で取締をしたけれど、取り締られる方の立場に身を置いてみれば。。なんて描写もあり、「北国の帝王*1の続きを観ているような心地にも。

二人に絡む湯原昌幸氏も懐かしい。

そしてしょっぱなから緊急車両を装ったり、作品の中随所で警察の静止を振り切りまくるアナーキーさ。ただしとりあえず命にかかわるような犠牲者は出さない節度。

子どもを拾っての人情噺と青森のねぶた、仙台の七夕、松島や渋民村(啄木記念館近く)など東北の観光も織り交ぜるロードムービー。寅さんの向こうを張っていたんだなという娯楽作。

ちょろっと出てくる芹明香も嬉しかったし、twitterで邦画ファンの方に大人気の佐藤充氏の活躍も楽しい。彼とのやりとりなんかは西部劇ぽいノリも感じる。彼の妹役、モナリザのお京に扮する夏純子氏、からっとして魅力的。

そしてダウンタウン・ブギウギ・バンドの面々。製作当時の空気を一杯に吸えたのしいひととき。