フォロー・ミー

 

以前から映画愛で一杯の知人にすすめられていて、いつか観るつもりではいたけれど、「伊集院光の今週末この映画を借りて観よう vol.2」に周防監督のおすすめとして紹介されていて時が満ちたのを感じ鑑賞。

72年、キャロル・リード監督。ほんとに洒落た逸品。私も大好きになった。周防監督もおっしゃっているが、70年代前半頃のロンドンの風景がたくさん映っていてそこも見どころ。ヒロインはミア・ファロー。後年のウディ・アレンとの話などで(真相をちゃんと知っているわけではないが。。その応酬のみの印象)なんかおっかないようなイメージを持ってしまっているが、もうすでに思い詰めたような頑固な感じもあり、でも笑顔はとびきりで、このヒロインにぴったりに感じる。

皆さんこの映画でほめるのは(そしてもちろん自分もそう思ったが)彼女につけられた探偵の魅力。天使のような白い衣裳を着て、黒っぽいスーツをばしっと着た夫に依頼された仕事をこなす。そして・・という楽しいストーリーだが、気の利いた展開、脚本はピーター・シェイファー。「アマデウス*1の脚本の人だ。双子の兄弟アンソニー・シェイファーと、彼の功績を三谷幸喜のコラムで読んだように思う。(スキャンしたはずの新聞記事データを紛失。けれど、「鎌倉殿~」の義経梶原景時のやりとりなどにも「アマデウス」へのリスペクトを感じるものだった。)アンソニーの脚本のヒッチコックの「フレンジー*2などもロンドンの街の描写を楽しめたなあ。

周防監督や伊集院さんも語っているのだけどちょうどいい塩梅の終わり方。脚本の力もとても感じる。

それにしても魅力的な探偵を演じたトポルという俳優さん、きいたことがなかったなあ。テルアビブ出身のイスラエルの俳優さんで「屋根の上のヴァイオリン弾き」なんかに出てるらしい・・この映画ではすごい輝きだった。

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