家族会議

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横光利一の小説が原作でわたしがみたこのバージョンのあとリメイクもされている。

短縮されているようでところどころそれを感じるつくり。

株をたくさん買って攻防戦、とか、「ハゲタカ」*1に出てくるような仕事を原初的な形で佐分利信がしている。それに恋愛話がからませてあり〜というストーリーだけど、高杉早苗扮する令嬢のゴルフや車などの風物、つくづくモダンで豊かだなあと思う。高杉早苗、すらっとした美人という感じだったが、ダンサー出身で梨園に嫁がれ、今の猿翁のお母さん、つまり、香川照之の祖母だということ。

佐分利信が一応主人公でモテモテなんだが、ライバル役の高田浩吉氏が光っていた。戦前の高田氏、えらくなよなよしている作品「月夜鴉」*2をみたりして、戦前は主にそういう感じともきいていたけど、この作品では、佐分利信の信頼のおけるどっしりハンサムに対し小回りのきくちょっといいところのある敵役という感じで目を引いた。

私の大好きな桑野通子さんが当て馬的な役。(佐分利信及川道子の引き立て役。佐分利信とのお見合いが歌舞伎座というのに興味を惹かれた。時々昔の映画でみる表現だけど、昔はそういうやり方がポピュラーだったのかな。。)対する儚げなヒロインを演じた及川道子さんはこれが最後の出演作で、この少し後に二十代で早世されたそう。