芝生は緑

  

芝生は緑【字幕版】 [VHS]

芝生は緑【字幕版】 [VHS]

 

 

 ロンドン郊外のお城を公開して、アメリカ人などの観光客からの収入を得ている伯爵夫婦。(ケイリー・グラントとデボラ・カー。)TVドラマ「ダウントン・アビー」の舞台のお城の現在みたいだ。

大金持ちのアメリカ人(ロバート・ミッチャム)が現れて、伯爵夫人の心が揺れ、というラブコメだけど、伯爵夫人が結構モノに執着があるシーンがあり、「かわいい」という感じなのかもだけど、わたしには、女ってこういうところあるよな、とみてしまった。いさぎの悪さというか、その人との関係を象徴するものを平気でその人との人間関係は終わってしまってからでももったいないから手放さないみたいなところ。

はじめ、なんだか細かく即物的ケイリー・グラントよりアメリカ人の鷹揚さがあり、文化へ惜しみない愛情をかけるロバート・ミッチャムにデボラ・カーが惹かれていくところは大いに共感をおぼえたのだが。。でも、この感じ、京都でもありそうな・・京都の良いところを見出し、気持ちよくしてくれるのは主に東京の人で、京都どっぷりの人間はこのケイリー・グラントみたいに割合しぶちんだったりして、人をよい気持ちにさせるという発想から遠かったり・・入江敦彦さんも時々書いておられるように、イギリス的なものと京都、京都の人間がいうのは図々しいかもだけど、どこか共通するものを感じることがある。

ケイリー・グラントが、妻の心が離れてると感じている時のやるせない雰囲気はなかなかよかった。それにしても、自分には意外な感じで話が転がっていった。浄瑠璃的な世界だったらこうはいかないな。

ジーン・シモンズの衣装をディオールが担当しているのだが、華やかで良かった。