猫と鰹節

 

 twitter大阪市立図書館のVHS資料が2020年に貸出中止になるという情報と、それにあわせて、大阪府図書館から郷土資料といえるこの映画が所蔵品から消えているということが載せられていて(こちら)、さらに追加情報として大阪が舞台で冒頭から大阪駅が出てくることが書かれており、興味を持ったので借りてみた。

詐話師といって、もうけ話をちらつかせ、あくまでも相手の意思でうまく利を得る話だけど、今横行している無茶苦茶な感じでなく、相手もいっぱいくわされたと気が付いても自分が悪いなあと思えるような絶妙なラインで話が進み、いやな感じはしない。

乙羽信子がその詐話師集団のリーダー格森繁久彌のパートナーなんだけど、ぽんぽんとすれっからしな感じ。60年代生まれの自分にとっては落ち着いた存在である彼女、「大阪の宿」で、すれた感じを演じておられるのが珍しく感じられたのだけど、50年代生まれの友人にいわせると、乙羽さんの本領というか全然ナチュラルみたいにきいて、驚いたあの日のことを思い出した。なるほどこの調子ならそうだな・・