さすらいのカウボーイ

 

 ピーター・フォンダが先日亡くなった時、twitterでこの映画を追悼として呟く方を多くみかけたが、確かにピーター・フォンダの詩情を感じる映像とストーリーだった。7年間放浪したあげく、ふらっと妻のもとに戻ってくるピーター・フォンダ演じるハリーと、旅の同行者アーチ。妻ハンナには留守中男に関する悪い噂も流れている・・それへのわだかまりと妻の答え、そしてハリーの受け止め。ここの部分、デリケートかつ雄々しくて良い。そののちのハンナのアーチへの嫉妬、焦り、そしてそれを口にする姿をみて、驚きの図太さを感じたが、そんなたくましさは彼女の歴史をみれば当たり前なのかもしれない。そして、アーチとハンナ、ハリーにとっての重要人物の対比的表現は頷くものがあった。