ラブという薬

ラブという薬

ラブという薬

いとうせいこうと彼がかかってる精神科の主治医の対談集。精神科にかかって楽になる人を増やしたいというこころざし。リトルモアという会社はつくづくいい本をだすなあ。
瞬時に強い言葉を出していったもの勝ちみたいになっている現代。みうらじゅんがいってる積極的に損をしていくという考えに励まされ、自分も実践しているといういとうせいこう。挑戦的で雄々しい。「わが谷は緑なりき」ででてきた「金は使うためにある」と通低する考え方というか、それこそ人はパンのみに生きるにあらずとはそういうことではないだろうか。
そして、大きな声のだしあいでなく、笑いから世の中のおかしいと思うことをかえていけないかという考え方、断言でなく瞬発力では劣るけどゆっくり考えながらの表現の肯定、そのとおりだと思う。討論会でゆっくりペースで異彩をはなっていたという詩人の文月悠光さんという方のはなしを希望としてとりあげている星野さんに好感を持った。