お伊勢参り(旅籠屋騒動)

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昭和14年作品。ビデオに同梱されている山根貞男のお楽しみゼミナールによると、新興キネマ*1演芸部が吉本からごっそり芸人を引きぬき大騒動になった渦中の映画だそう。(仕掛けたのは永田雅一、その命を受けて伴淳三郎が奔走したという。)
ヒロインの大酒呑みの女中を演じるミス・ワカナ、なんかつっこみ芸というか、ぽんぽんいったり、べろんべろんの体を装ったりがなかなかおもしろい。その他にも不勉強ゆえ、今まで名前は知らなかったが香島ラッキー御園セブン平和ラッパなどという人々が出てきていて、役の中で吉本っぽい会話が続けられる。吉本新喜劇っぽいノリだけど、一昔前にみてなんだかベタやなあと思っていた新喜劇よりノリがおもしろい気がした。
光ちゃんというかわいい娘さんの役が、森光子。なにかネットでミス・ワカナと親しかったような記事も読んだりした。
病気で寝ている(ほぼ命がおぼつかない)旅籠屋伊勢屋主人を囲むギャグ、「シャボン玉ホリデー」的なものも感じる。タブーを踏み越えるおもしろさ的な意味合いもあるのかな・・
ミス・ワカナが偽?中国語「草津節」やそれと日本語とのちゃんぽん、「金色夜叉」で歌を歌うところはタモリの四カ国語麻雀的なノリも。

*1:松竹子会社