ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男

オフィシャルサイト
アルトマンの生涯を追うにはわかりやすいし、関係者のインタビューも楽しいものだと思う。ただ、タイトルから自分は以前ブログで拝見して心にとめていた、アルトマンの内面の分析みたいなものも描かれるかと期待していたもので、直接的にはそういう方向にはいかず、映画作りを通してのたとえば映画で同時にしゃべらせる、また大統領選挙に架空候補をたててのドキュメンタリーとの垣根が曖昧なドラマ「タナ―・88」*1をつくる、などそれまでのハリウッドの常識を覆すやり方に絞ってあり、思想面の描写に期待しすぎた分そこまでではなかったなという感想を持ってしまった。しかし、よくよく考えると、アルトマンは映画のつくり方で自分を表現する人であり、アルトマンの内面について考察しておられた先のブログでも「軍事法廷 ケイン号の叛乱」という作品を通してのものである。で、あるならば、この映画の表現方法でアルトマンの入り口には十分になっていて、調べたい人はここを入り口に調べていけばいいということかもしれない。

[asin:B01CG2ZWFW:detail]