淀川さんと横尾さん

淀川さんと横尾さんの間の意気投合が伝わって来てほんとに楽しい。横尾さんが説明されていることを淀川さんがきいておられない感じで、再度同じことを話された時の大きなリアクションみたいなものがあるのだけど、そこもほほえましい。横尾さんの得意の神秘的な話に、淀川さんが、話はきいているけれど、自分流に解釈してニコニコしているようなところとか、迎合はしない、でもとってもよい空気が流れている。ちょこちょこ出てくる映画や歌舞伎の話もすべて自分が咀嚼した、血となり肉となった意見で、読んでいてずっと二人の楽しいラジオをきいているような気持ちになる本。
深沢七郎さんにも興味を持った。横尾さんの遠慮のないいいかたがまたおもしろい。