昨日消えた男

長谷川一夫遠山金四郎を演じる捕物時代劇。浪人みたいな感じで長屋に潜伏している長谷川一夫と仲の良い芸者に小富に山田五十鈴。ペロッと舌出したり軽快な雰囲気。ロッパ劇団の人たちが出ていて調子よく展開していく。「なるほどねー」「まったくだー」という合いの手の繰り返しのリズムのたのしさ。
山根貞夫さんの解説書には山田宏一さんがこの脚本は「オリエント急行殺人事件」にヒントを得ているにちがいないという、と書かれていたが、それ頷ける。「ハリーの災難」的な、それぞれ思い当たる節のある人たちの挙動不審のおもしろさ。長屋の面々いろんな職業に就いておりその特徴が生かされているのも楽しい。
若き清川虹子さんも新鮮。
金さんものまともにみたのひょっとしてはじめてなんだろうか・・長屋暮らしの時とお白洲の時と、かなり違っている。ただ、髪型の変化も大きいんだよな・・浪人っぽい髪型と月代では見た感じかわるもの・・でも現実にはかつらなしには可塑性なしでは?(←最後またちょっとラフな感じで出てきたなと髪型をチェックしたら最後はお侍っぽい月代タイプ。裃をつけてない分ラフな感じになってるのだった。)

昨日消えた男 [VHS]

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