昭和16年吉村公三郎監督作品。吉屋信子新聞小説の映画化。
田中絹代主演なんだけど、兄妹役の桑野通子と上原謙が並んでいるところがずいぶんすらっとかっこいい。(ビデオパッケージ左上)

笠智衆も飾りのない感じの友人を好演。まだお若い。飯田蝶子もほっそりと。割合ああでもないこうでもないみたいな話が続くのだが、終盤、絹代演じるお花の師匠梢の義理の母がたんかを切るあたりは気持ちいい。
主人公を陥れようとする時に出回る怪文書に男女関係の誹謗が書かれ、「国家のためにも許しがたきことにて」という表現があるのだけど、今、これ、とてもぞっとする表現だ。

花 [VHS]

花 [VHS]

  • 発売日: 1994/03/18
  • メディア: VHS