絵で見る明治の東京

今知っている東京の姿と時代劇などでみる江戸の姿をつなぐものがここには描かれている。明治の時代の政府がどういう風にできていって、人々の生活はどうだったか、どんな出来事があったかということを風景、建物を中心に、当時の姿を趣きのある絵とともに紹介されている。

明治二十年代から末年にかけて大流行したという娘義太夫に、ドースル連という親衛隊がついた話、明治十五年からの約二十年が舞台になっているという「すみだ川」*1という映画で、女性の主人公がお箏を寄席のようなところで上演しているシーンを思い出す。p112の明治の隅田堤のお花見の絵もあの映画の雰囲気と重なる。

メモ

  • 帝国ホテルの成り立ち

鹿鳴館の隣に欧化政策の立案者外務卿井上馨の発案で、明治二十年有限会社帝国ホテル創設。大倉喜八郎渋沢栄一浅野総一郎らによって資本金二十六万五千円で発足することになり、このほか財界のお歴々に呼びかけ資金を募ったが思うように集まらず、宮内省から五万円出費して宮内省筆頭株主としてスタート。

原設計 ロシア人だが、実施設計はコンドル。
皇居が丸見えになるということで、一時問題に。
ニコライ来日当時はキリシタン禁制がきびしく布教できずしばらく日本研究にうちこみ、明治六年キリシタン禁制が解かれるとすぐさま布教。
信者の女性画家山下りんをモスクワ留学させイコン画の制作を学ばせ、堂内のイコン画を描かせた。

絵で見る 明治の東京

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