股旅 三人やくざ

オムニバス作品。

ビデオパッケージに書いてある順番と違っているのだけど*1三話目の錦之助さんの分がもうとても良くて!今までいなせなキビキビした役、あるいは後年のエネルギッシュな役しかみたことなかったが、これは何とも力のないかわいらしい若きやくざの話ですばらしい魅力。中村獅童に声をかけている人が「おじさま(錦之助)に似てきて」といってるのをきいたことがあるが、ほんとにこの映画ではとても似た空気を感じた。
二話目の松方弘樹も20代前半、青さ若さが魅力。志村喬と取っ組み合いのシーンがあるが、志村さんこの時多分60歳くらいの計算・・互角?に戦っている志村さんがまた凄い。(1965年の作品なので「生きる」の13年後になるはず。)
一話目は田中邦衛の演じるお調子者がよいアクセントになっている。そして、老いたおさんどんに味があるなあと思ったら浪花千栄子。浪花さんはよくイメージする元気でポンポンいう感じでなくとっても渋みがあり、普段の気配を消しておられる感じもあった。

股旅・三人やくざ [VHS]

股旅・三人やくざ [VHS]

*1:一話目錦之助、二話目仲代達也、三話目松方弘樹と書いてあるが、実際に収録されていたのは一話目仲代、二話目松方、三話目錦之助だった。最初に刷られた資料だけがそうなっているのだろうか?