宇治拾遺物語

河出書房新社から出ている日本文学全集8巻。本当は伊藤比呂美氏の「日本霊異記」「発心集」、福永武彦氏の「今昔物語」も一緒に入っているのだけど、図書館の返却期限の都合で、町田康氏の「宇治拾遺物語」のみ読む。
おもしろかった。すごい話術。大胆に現代語がまざっているのだけど、もともと、町田さん時代物の文章がうまいので、違和感なく溶け込んでいる。おもしろいだけでなく、文学的な余韻も。この本が傍らにある間ずっと楽しい気分が持続した。
こどものころから好きだった「わらしべ長者」の話が出てくるのだけど、強欲風味(笑)。