平成28年初春文楽公演 (1/11鑑賞)

第一部
新版歌祭文
・座摩社の段
・野崎村の段

八代豊竹嶋大夫引退披露狂言 関取千両幟
猪名川内より相撲場の段

釣女

第二部
国性爺合戦
・大明御殿の段
・大明御殿奥段の段
・芦辺の段
・平戸浜伝いより唐土船の段
・千里が竹虎狩りの段
・楼門の段
・甘輝館の段
・紅流しより獅子が城の段

第一部、お染久松の「新版歌祭文」と「釣女」はみたことがあるので、とても鑑賞が楽。嶋大夫の引退披露狂言も相撲という自分の好きな題材ということもあり、三味線の曲弾きというまるで大道芸のようなおもしろい趣向を鶴澤寛治さんのお孫さん鶴澤寛太郎さんがつとめられ、また、弟子の呂勢大夫さんが師匠嶋大夫の挨拶をされるところ、また嶋大夫門下の方の浄瑠璃狂言をすべて演じられたところなど見どころたくさんで全く退屈しない。意味をとることに必死にならずに、大夫さんの声や調べをきかせてもらうことができたと思う。特に「新版歌祭文」の切場の咲大夫師匠のところ、今まで「切場」というだけで長くて緊張して「がんばって聴く」という体たらくだったけれど、今回はよい調べだと節回しを楽しんで味わってきくことができた。

「新版歌祭文」に出てきた山伏法印のお人形(鼻動き)は古田新太にとても似ているように思った。

第二部。橋本治の歌舞伎絵本*1で筋を知っていたのでこちらもゆとりのある鑑賞ができた。筋にはほかに解決方法はないのか?というような気持になるところもあったが(なんか源平布引滝*2のように、家族内でどえらいことが起きているのに大義を通すところ)、そういうものだしなあ。。

虎狩りのシーンの遊びのあるおもしろさ。