身毒丸

1978年新宿紀伊国屋ホールでの寺山修司J.A.シーザー共同演出の演劇実験室 天井桟敷の公演(発売元アップリンク)と、1995年の蜷川幸雄演出、武田真治主演の舞台の完全映像化のビデオ(販売元ポニーキャニオン)の二作品を見比べた。

天井桟敷版のまがまがしくもかっこいいビデオパッケージ。服装提供なのか「JUN」のロゴがまた懐かしい・・(現在はちょっと違っている模様。)

身毒丸 -PERFECT BOX-(限定盤)

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こちらのBOXには1978年版のライブ音源のみ入っているらしい
身毒丸 [DVD]

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いずれもみたのはVHS

1978年の紀伊国屋ホールのものは、80年代初頭によくみにいった舞台のにおいがして(勢いがすごい。「見世物オペラ」と書かれているが、本当にそんな感じ。)、楽しかったが、95年の蜷川版の方が、みているものにきちっと伝わるような気がした。原作者自身が演出するより、他者の演出により、酔いしれている部分がそぎ落とされているような・・また時代の波を超えてそぎ落とされて残った部分であるというのもあって、より時代の近い蜷川版に共感するのか・・
怪しさは当然天井桟敷版なんだけど。

蜷川版の白石加代子の、まま母をみていたら、このお話は、表面上まま母とまま子のお話となっているけれど、本当は実の親子の持っている業みたいなものを描いたものではないだろうかと思われた。今では、テレビでコミカル的な要素をみせている武田真治演じる身毒丸の怜悧な美しさ。
蜷川版に出てきた石井愃一氏演じる仮面売りの男は発言、服装などに寺山修司の気配がある。石井愃一氏、私は東京ヴォードヴィルショーのイメージだけど、こういう仕事をされていたんだな。そして、作曲の宮川彬良氏、NHKの「クインテット」のイメージだったが、もともとこういうお仕事をされていた方だったのか・・