大阪平成中村座

昼の部をみにいく。

コンパクトで役者さんがすぐそばの劇場。楽しい!幕間で食べたお弁当のごみなどの回収もスタッフが回ってこられたり、とてもいきいきキビキビしている印象。役者さんの演じ方も、とにかく観客と近い感じ。親しみやすさ楽しさが一番の舞台だった。

一、女暫
二、三升猿曲舞
三、江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし

「女暫」七之助さんが主人公。女が強いタランティーノ映画みたいな感じ。コミカルな映像美。
最初、先日の「阿弖流為*1以来注目の坂東新悟さんの女形、声などもよいなあとみていたが、七之助さんが登場するとやはり七之助さんの迫力は周りを圧するなあ・・と思う。かっこのいい声!
筋書をみていると、親子出演が多い。彌十郎さんと新悟さん。橋之助さんと国生さん。扇雀さんと虎之助さんなど。歌舞伎は世襲制なんだから親子出演不思議ではないのだろうけれど感慨深い。その中でも私にはなじみのあるのが彌十郎さんのところ。新悟さんとペアみたいな感じの役回りでなんだか絵的にも楽しかった。そして、彌十郎さんの出番で、舞台が明瞭になった。彌十郎さんは安定感・安心感のある演じ手だなあ。

「三升猿曲舞」勘九郎さんの踊りが素晴らしい。陽気な太閤さん。とてもあっている。舞台も美しくとても整っていた。

「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」はとにかく扇雀さんがなめらかでおもしろい。いかにも大阪出身のやさ男って感じがすばらしい!気楽に楽しめる。そして、出てきた人たちの様子、ふっと思い出しては元気づけられたりしている。

18世中村勘三郎にちなんで18か所あったという隠れ勘三郎。本当に思わぬ場所にさりげない配置なもので18か所見つけるのはムリだった。でも、見守られて息子さんたち二人ともよくやってた!そして、隠れ勘三郎の記事を読んでいてディズニーランド好きだった勘三郎さんゆえ隠れミッキー的に仕込まれたことを知る。野田秀樹さんとのお芝居「表に出ろいっ!」*2で、勘三郎さん演じる能楽師がディズニー(みたいな場所の設定だったと思う)に行きたくて行きたくて、でも犬のお産かなんかにぶつかってしまって、ほかの人も用事があるものだから誰が家にいる?と押し付けあう話だったのを、思い出した。勘三郎さんがディズニー(のような場所)のことを語るときの熱の入れよう、おもしろかったよなー。