女性編集者と二人、自分で設定されたルールで回る鉄道の旅。ネーミングどおり、うっかりした出来事も起きるけれど、そういう時にこそその人の人柄がみえるもの。
自分で設定したルールにも、ケレン味がなくて、でも、読者も楽しめるように工夫して書かれていて、好ましい。おしゃれカフェなんかに寄られるところもうれしい。
以下、好きだった表現
ある駅の高架下に、「滅びの美」を感じられ、
本当はいい奴なのに出来心で悪事に手を染めた男がラストで殺されてしまう場所
との評。
また壁に書かれた「小便するな」との文字に
怒りに震えた相田みつをみたいな字
だって。すてき。
そのあと、その駅での展開も映画的でよかったな。
- 作者: 能町みね子
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2010/10/06
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