青幻記

沖永良部島の話。wikipedeiaによると、奄美群島ではあるけれど、沖縄本島と近い文化を持つという。三線が出てきたり、大和とは違う場所という雰囲気(意識、住まいや霊能者のユタ、洗骨という葬制)など、ほぼ沖縄という感じだった。
原泉戸浦六宏藤原釜足山岡久乃など昭和の懐かしい俳優たち。原泉、好きなんだけど、私自身が映画でおみかけするのってそんなにたくさんなかったかな・・今ざっと思いつくのは「タンポポ」と「にっぽん・ぱらだいす」位。この映画では沖永良部で一人で暮らしてきた主人公の母。とても感じが出ていた。もうちょっと追っかけてみたいな。
藤原釜足さんは、三線を持って登場され、私には音の吹き替えとか吹き替えなしとかわからないけれど、とてもさまになっていた。wikipedeiaに載っている釜足さんの経歴をみていると、もともとはオペラ俳優にあこがれておられたり、ヴァイオリンを習っておられたり音楽に造詣が深いらしくそれゆえかなと思う。
ヒロインの賀来敦子さんという方は存じ上げなかったけれど、とてもこのお話の雰囲気にぴったり。はかなげで美しかった。彼女の演じたサワという女性の色の白さのたとえとして、百合の話が出てきたが、4月に咲くエラブユリというものが栽培されているらしく画面にも映っていた。沖永良部の魅力をひそやかに伝える映画だ。

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