ゴスフォード・パーク

公開当時、すごく自分のコンディションの悪い状態でみにいって居眠りしてしまい、いつかもう一度と思い続けてきた映画。当時、観に行かれ、ちゃんと味わわれたwindshipさんが、掲示板で書かれていることを読み返し頷いていたのだけど、パンフレットを詳しく読みたくなる映画だ。たくさんの人物の人となりがお屋敷の中の噂話や小さなエピソードで形作られ、本当にそのお屋敷に迷い込んでいる当事者のような立ち位置で映画に参加する感じ。テレビドラマ「ダウントン・アビー」で、英国のお屋敷ものに親しんできているので、公開当時みたときよりずっと反応できるところが増えている。(「ダウントン・アビー」は派手にみせる感じだけど、こっちはもっと陰湿。マギー・スミスが演じている役も両方似ている立ち位置だけど、「ダウントン・アビー」のヴァイオレットの方が愛すべき感じ。)また自分が年を重ねてきたことで、成人した息子への思いというものもリアルに感じ取れる。
エミリー・ワトソンが演じたメイド、エルシーの感じがとてもいい。仕事ができてきりっとしているけれど、隙が魅力的で。スターの写真を自室に貼るかわいらしさ。一息つくときの喫煙の雰囲気。エルシーとエルシーが仕えているウィリアム・マッコードル卿の娘の関係が、「ダウントン・アビー」の中の、伯爵の娘と侍女の関係に似ている。

英国関係の映画をみたあとよく拝見しているこのサイト、またまた参考になる。そして、もう一度観て検証したくなる。書かれている雑誌「Horse and Hound」の話も、エミリー・ワトソンがいってのけていて、あちらも、あのエルシーの性格が出ている感じで好きなシーンだった。

招待されているアメリカ人映画関係者の使い方もおもしろく、夜サロンのような場所で俳優の歌う曲と周りの状況のシンクロのさせ方などの進め方もとても好き。

ゴスフォード・パーク [DVD]

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