将軍月光に消ゆ

第二次世界大戦中、ドイツ占領下のクレタ島で、イギリス将校がいかにも地元民という感じのパルチザンの指揮をして、ドイツ軍の将軍を誘拐するという奇策をうつ。体験記をもとにした作品。あらすじだけ書いたら全く自分の苦手分野の単語が並んでいる縁の遠いお話なんだけど、和田誠三谷幸喜の「それはまた別の話」に、イギリスのちょっと渋くて、とっつきは悪くても、見はじめると夢中になる作品として、この作品があがっていて、一緒にあげられていた「謎の要人悠々逃亡」*1がとてもおもしろかったものだからみてみた。(ちなみに他にはヒッチコックの「三十九夜」、J・リー・トンプソンの「恐怖の砂」、そして、「絶壁の彼方に」*2が挙げられている。)
戦争ものなんだけど、フェアプレイって言葉が頭に浮かぶ映画。捕虜はこう扱うべき、というルールを誘拐された将軍がきっちりと主張し、英国将校もそこのところはきっちり守る。なにか、チェスとかの試合をみているような、誘拐してからの盤面のやりとりを楽しむ作品。