一 帯久 平成元年4月17日 大阪コスモ証券ホールにて収録
二 天狗さし 平成元年9月12日 大阪コスモ証券ホールにて収録
米朝さんの追悼番組できくのは、米朝さんは枕の部分で理解が難しいような噺の背景をちゃんと説明されて多くの人がきちんと噺を楽しまれるように心がけておられたということ。確かに親切でわかりやすい。「帯久」は大阪の呉服屋さんが舞台。音声だけで生き生きと描かれている当時の状況が目に浮かぶよう。46分13秒の長い話、どうなるのかどうなるのかと噺にききいり、あっという間。噺の展開もおもしろい。
「天狗さし」は京都の鞍馬山に天狗をとりにいく・・それも商売に使うために・・という思いつきに驚いてしまう。
このCDのよいところは、小冊子に米朝さんの解説がついているのだけど、そこに「帯久」について
奉行所の有様や、与力その他役人のこと、東横堀の様子、なか払いとかむかしの商いの慣習など、ストーリーには大きな関係はないのですが、これらを織り込んで克明にしゃべることが、はなしに幅や奥行きを感じさせる一つの手段でもあるのです。
と書かれていて、本当にここの部分の話が丁寧で存分に楽しめたなあと思う。
- アーティスト: 桂米朝
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 1989/12/13
- メディア: CD
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