ヤコペッティの世界残酷物語

タイトルは知っていたが、ずいぶん悪趣味なものでは?と思っていたのだけど、ふや町映画タウンのおすすめビデオということでみてみた。
自分がこどもだった60年代から70年代にかけて、興味本位に煽り立てられていたものを大人になってから「あれはなんだったんだ?」と検証するのが私のひとつの楽しみなんだけど、これもそういう楽しみがあった。
とにかく見ている人がくいつくように撮ろうっていう意欲がみなぎっていて、残酷、っていってもなんか、「え?これが?」ってものも多く楽しめた。なんか、伊丹十三のつくった「遠くへ行きたい」とか「天皇の世紀」にも同じ香りを少し感じる。(おもしろみを加味したドキュメンタリーみたいな感じ、人をくったような感じがあるという意味で。ヤコペッティはつくり話の種明かしせぬままみたいな開き直りがあるので、ちゃんとした説明をする伊丹さんと並べるのも語弊があるんだけど。)
イタリアらしい流麗なテーマ曲(リズ・オルトラーニの「モア」)も聞き覚えがあり、あの曲がのっているからこその良さもかなりあったと思う。

悪趣味っぽいものをみて家族にどう思われるか・・とひやひやしながら見ていたが、夫が中学の時放送部でこの「モア」をしょっちゅうかけていたとかで親近感をおぼえてもらいホッ。

みたのはVHS版