マダムGの館 黒猫篇

「黒蜥蜴」を意識したようなマダムが、「美の壺」みたいに、自分がなんだか気になっているものばかりとりあげて説明してくれる形になっていて、気の合う友達としゃべっているような気分で「そうそう!これもいいね!」と読み進む。たとえば芸艸堂が作っている鍬形恵斎の一筆箋。中国の「山海経」の中のなんとも心惹かれる動物、妖怪類。そして最近気になっている長谷川一夫
ひとつの話を描くにあたっての導入部分の重層っぷりも、濃くてありがたい。たとえば東山七条の小林かいちのものを扱っている店(レトロ京都)に行く前に観る都をどりと花街映画など。マンガストーリーのあとに関連書籍の案内があるのもいい。

マダムGの館~黒猫篇~ (フラワーコミックススペシャル)

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