双調 平家物語 3

双調の意味がだんだんわかってきた・・・ジャズセッションのように日本の歴史と中国の歴史が音色を重ねているからなんだな。。学校時代にわくわくした長屋王のあたりのごたごた話がそろそろ顔を出し、またこのあいだ大仏建立のテレビドラマでちらっとみた聖武天皇と母君の関係も出てきてなかなかに楽しい。学校時代は「乱が起こった」という事実のみ覚えていたことがそれに至る橋本さんらしい心理分析が書かれており、歴史がただ暗記するべき、また知って楽しむだけの事実ではなく現代に生きる自分たちへの示唆にみちたものとして、でもそれを説教口調でなくわからせてくれる。橋本さんの書物にはいつもそういう性格がある。

双調平家物語 (3) 栄花の巻2

双調平家物語 (3) 栄花の巻2