なんかハウツーものみたいに見せかけて養老先生が挑戦してきてる気配が漂い、それに妙な圧迫感を感じ、友人からすすめられていながら読み始めるまで時間がかかってしまったのだけど、なかなかおもしろかった。
筋肉を動かすことによって脳が働き始めること、自分では制御不能な自然と向き合うような経験がひとを強くすること・・なんだか説得力があったし、日々を見直したい気分になった。なぜながら私は、体を使うことがとことん苦手で最小限にとどめたいと常に思っているし、子育てや介護など他者の健康状態に左右される仕事にも落ち着かない気分をいつも味わっているから。ともすると自分の中で、すべてが円滑に流れるのが当たり前、できないのは異常ないし不都合、だからその原因を切り捨てるみたいな発想が当たり前みたいになっていきがちなのだけど、それはボタン一つで結果が出る効率主義の悪しき産物であるという視点は説得力があった。
- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
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