伊丹十三

ちょっと前に日本映画チャンネルで「13の顔を持つ男」をみた。京都での少年時代も、京都に住むものとして興味があったが、伊丹伊丹十三のドキュメンタリー。京都での少年時代も、京都に住むものとして興味があったが、伊丹さんがテレビ関係でした仕事に力がいれられていて、どの番組も自分の今の常識を超えるものだった。落ち着いた旅番組の印象の「遠くへ行きたい」も、スリリングなものになっていたし、ワイドショーのリポーターもしておられるのだけど、さらさらとその場で描くイラストの線の正確で美しいこと。うっすらとおぼえているCMの数々。斬新な感じの美術番組。今伊丹さんの人をくったような理屈っぽい感じがなつかしい。

伊丹十三の本

伊丹十三の本

そのあと「考える人」編集部から出ている「伊丹十三の本」を読んだが、これも「13の顔を持つ男」で登場したことも紹介されていたり、隠れたエッセイ、いろいろな人の寄稿でなりたっていて、中身が濃くおもしろい。三谷幸喜氏が氏のお芝居にこられて以来おつきあいされていた伊丹さんの話を書かれていたが、年齢も近い氏の書いている感覚が自分に近い感じ。年上の伊丹さんの作品をみての感想を求められ、ほめるべき点をいくつか並べて締めようとしたらさびしそうにされたこと。伊丹さんっていうのは、とっても敏感で正直に生きたい人だったんだなぁ。また岸田秀の奥様のこともこの本ではじめて知った。「13の顔を持つ男」のDVDも伊丹十三記念館で販売しているよう。