ドラマ→本

NHKドラマ→原作というパターンで2冊本を読んだ。
ひとつは「介護エトワール」っていう敬老の日に放映されたものの原作「介護と恋愛」。もうひとつは「クライマーズ・ハイ」。

普通原作とそれをもとにしたドラマなり、映画なりをみたとき情報量の多さという意味で原作に軍配があがることが多いけれど、「介護エトワール」は、原作者の遥洋子さんが脚本も手がけていて、原作では遥さんのフェミニズム的流れによる主張がちょっとキツいな、と思ったような箇所が、ドラマではわりと納得いく感じで軌道修正されている感じだった。(一部ドラマで唐突な展開をみせる印象を持った場所が原作と展開がかわっていて、ああそういうことだったのか、という部分もあったが・・)

介護と恋愛 (ちくま文庫)

介護と恋愛 (ちくま文庫)

クライマーズ・ハイ」の方はドラマも何かの賞を授賞し、小林信彦さんのコラムでほめられていた作品。ドラマはドラマでよかったし、本を読んでいるときも、すべてドラマの俳優さんの顔をあてはめて読んでいたけれど、やっぱり情報量という意味では本のほうが満足のいくものだったし、ドラマのときは佐藤浩市さんがやっているということもあってみじめなシチュエーションでもなんだかかっこよくみえてしまったところが、本ではみじめさがじかに伝わってきて、よりシビアでおもしろかった。横山さんの本は「半落ち」とこれしか読んだことがないけれど、仕事にまじめにかかわっている人に肉薄していておもしろい。

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)